ねえさん大変です!国内のカバンメーカーが危篤状態です!(初記事)

ひとごとのようなタイトルですが、わたしは祖父の代から始まるカバン製造メーカーの3代目(会社が続けば)です。

 

今は少数の家族でやってる会社ですが、祖父の創業以来50数年以上忙しい時期と大変な時期を過ごしてきました。もっとも、わたしが会社に関わっていたのはここ10数年ですが。そしてここ10数年で業界はさらなる衰退を辿っている。

 

はっきり言って、先は明るくない。

 

Made in Chinaが流行りだしてからも、現在はチャイナよりコストの低い国へと生産拠点は移動している。衣類やくつなど、物販系の製造業はえてしてみなそうだ。

消費者の動きがチャイナ製品主流の時代、ただ安いもの→安くていいもの、に変わったのは一般のかたもご存知だろう。そして一部のひとが高くていいものを求めてることも。

 

しかし昨今、および今後、その高くていいものすら、海外で生産が可能になってしまっている。

技術力の進歩であるのは間違いない。今まで国内で製造するメリットのひとつとして技術力の高さ、製品精度の高さがうりであった。

が、それが国外でも当たり前のレベルになっている。

 

食品業界で材料の高騰があったように、製造業も資材の高騰が止まらない。

見積もりがあわない。作れない。儲からない。

同業者は軒並み撤退していった。大手もたくさん。

わたしのところは中規模スタイルの家族経営なのでやりくりは出来ていたが、結局のとこわたしの両親の裁量がものをいった。

 

業界の衰退理由のひとつに、職人の高齢化もあげられる。

わたしの会社でもカバン職人(外注)を何人も抱えているが、みな70後半から80歳と高齢だ。そしてみな、後継者がいない。

これでは業界が盛り上がるはずもない。

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ものがない時代は、作ればなんでも売れた。

現在はものがある時代。どうやって売るのかが問題。

 

わたしはここ数年テレビを見ていないが、よく「日本の伝統を守る」と特集があると、刀や焼き物は伝統工芸あつかいされるけど、カバンに関してはランドセルぐらいだもんなあ、いっくらいいビジネスバッグ作ったってトートバッグ作ったって、ただのファッション文化としてあとは廃れていくだけだもんなー ましてや安くなくっちゃ売れないんじゃ・・・

 

と悲観して諦めるだけなのか・・・。